赤糸で縫いとじられた物語
A Story Sewn and Bound with
a Red Thread
監督 松下ユリア 衣装 松下エリカ 詩歌 寺山修司
かえして
わたし自身を
Directed by YURIA MATSUSHITA
Costume Design by ERIKA MATSUSHITA
Inspired by SHUJI TERAYAMA
Give me back myself
NNW国際映画祭 in Poland♛審査員特別賞受賞
London Best Female Actress Award 菊名役:亀岡千聖♛主演女優賞受賞
NNW International Film Festival: Jury's Special Award
London Best Female Actress Award: WINNER
Cannes Film Awards 2021: Best Feature Film
TRAILER
この映画は、映像の中で彩られた俳句のようだ
重いテーマを繊細かつ素晴らしく描いている
この映画の中に出てくる少女たち、7歳から14歳の4姉妹は、義理の母との難しい関係性を素晴らしく繊細でかつ美しく演じていた
まさに今の時代こういった映画が必要だと思う
NNW International Film Festival 2020, Poland
国際長編映画プロフェッショナル部門:審査員特別賞受賞
- 審査員長 Lech Majewski 監督
この夢のような世界で解き放たれる感情は、まだ大人への成長段階にある感覚の自由と柔軟性を反映しています
- Ramsgate International Film & TV Festival
ユリアとエリカという双子の少女たちが
赤い糸で縫いとじた物語は
ころころ坂を転がって
異国の貨物船に転がり込みました
貨物船には美しい少年の船乗りがいて
赤い糸をほどきながら
不思議な物語に読みふけりました
知らぬ間に船は港を出て
世界で一番小さな海へと漕ぎ出しました
それは、少女たちの涙の海
いったい物語はどこに向かっているのでしょう
無垢でエロチックで不思議な物語は
あんどうこうへい
〈映画監督・早稲田大学名誉教授〉
INTRODUCTION
ねぇ、知ってる?
海の起源は
たった一しずくの女の子の涙だったのよ
この映画は、実際に起きた四姉妹の事件と、寺山修司原作の“少女詩集”をモチーフにした物語である
子供は大人のミニチュアではなく、独自の意思と感情、世界観を持って生きている
そして、彼女たちには自分たちを取り巻く現実に悲しみや嫌悪感を示し、それを変えようと試みる力があるのに、なぜか大人たちは自分たちにも子供時代があったということを忘れてしまう、もしくは気づかないふりをしていて、子供は無力だと思い込んでいる
本作品は、単純な子供向けの映画ではなく、おとぎ話の中に現実社会が抱える家庭の問題を織り交ぜ、大人へ向けた少女たちの反逆のメッセージを伝えたい
そして、どんな世代の人の中にも、小さなもう一人の“私”がいることを思い出してほしい
監督 松下ユリア
美しく個性的な四姉妹と、魅力的だが身勝手で浮気性の継母との間に繰り広げられる過酷な現実
それと対比するかのように彼女たちが創り出す寺山修司的なおとぎ話の世界
抒情と幻想がシュー ルに溶け合ったアートフィルム
霞、菫、菊名、菜乃花は、夢見がちで空想の世界で遊ぶのが大好きな四姉妹
ある日、父が病で倒れたことをきっかけに、四姉妹と継母、柊子との生活は少しずつ綻び始める
幼い子どもを置き去りにして、夜な夜な家を空け朝まで帰ってこない柊子
姉妹は不安、いらだち、父母への思慕を募らせていく。突如夜の森に浮かび上がる舞台と、歪んだシンデレラの物語
次第に外界から孤立し、空想の世界に追い詰められていく姉妹が家族の再生のために選んだ決断とは・・・!?
寺山修司の少女詩集から着想を得、寺山の叙情的な言葉が散りばめられた本作は、少女特有の揺れ動く内面と毒気を、ガーリーな美意識で繊細に描き出している
98min/COLOR/JAPAN
監督・脚本 松下ユリア
衣装・プロデューサー 松下エリカ
詩歌 寺山修司
企画・制作_TORANOKO Performing Arts Company
撮影 Kong Pahurak
音楽 Magdalena Zuk
コプロデューサー 小野川浩幸
振付 美馬佳代子
照明 Milo
美術監督 木村真之
いけばな装飾 栗林梅光(いけばな草月流)
音響デザイン Chalermrat Kaweewattana
タイトルデザイン 山村浩二
CAST
亀岡千聖 菅颯花 林望永 新丸結月 石原理衣
山村佑理 松下エリカ 安藤紘平
企画・制作 TORANOKO Performing Arts Company
協力●株式会社テラヤマワールド/早稲田大学名誉教授 安藤紘平
後援●駐日ポーランド共和国大使館/ポーランド広報文化センター/東温市/愛媛県/松山市/砥部町/伊予市/愛媛県教育委員会/松山市教育委員会/砥部町教育委員会/東温市教育委員会/伊予市教育委員会
特別協賛●ヤマキ株式会社/株式会社伊予銀行/株式会社SOUND GARDEN/東窯/キングズアカデミー/Little Black Swan
STORY
童話なんかに
だまされるもんか
夢なんかじゃない
ABOUT
SHUJI TERAYAMA
1935年、青森県生まれ。十代で俳句や短歌を作りはじめ、19歳のとき「チエホフ祭」にて「短歌研究」新人賞を受賞。二十代前半に青春詩集『われに五月を』、第一歌集『空には本』を著わす。その後、『現代の青春論(家出のすすめ)』『書を捨てよ 町へ出よう』等のエッセイを次々に出版。1967年、演劇実験室「天井桟敷」を設立、『青森県のせむし男』を上演。アンダーグラウンド演劇の牽引者として伝説的な一時代を作り出し、世界的名声を得る。詩人、歌人、作詞家、劇作家、映画監督、作家、エッセイスト、競馬評論家として、さまざまな領域で天才的な才能を発揮し、旺盛な創作活動を行う。
1983年5月、47歳で急逝。
その作品は没後三十年を経た今も若い世代を中心に支持を得ている。